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今回は、前回からの続きでハガキウィザードにて作成したレポートの設計情報について説明をする第３回目です。
このように自分以外の者が作ったシステムがどのように作成されているのかをみるのも大変に勉強になります。
下図の左側のナビゲーションウィンドウの「顧客管理DM送付先」を選択して、マウスの右クリックからデザインビューを選択すると、下部の真ん中に表示されている通り、レポートがデザインビューで開きます。
下図の矢印の住所欄を確認すると、「非連結」と表示されます。
非連結とはどのテーブルやクエリの項目とも結び付けていないという意味です。
例えば、下図の通り顧客名欄を選択すると右側のプロパティ欄に
名前:_Name
コントロールソース:=[顧客名]
と表記されています。
コントロールソース欄に記載されている「顧客名」はレコードソースに登録されているクエリの「顧客名」項目の値が表示されることを示しています。
よって、顧客名欄はクエリに登録されているデータがレポートに表示され、住所欄は非連結となっていたので何も表示されないはずです。しかし、「顧客管理DM送付先」をダブルクリックで実行すると、下図の通りに住所欄が表示されます。
再度、レポート「顧客管理DM送付先」のデザインビューを表示します。下図の通り、デザインビューの左上の詳細部分を選択します。右側のプロパティシートを確認するとフォーマット時欄に[イベントプロシージャ]と表記されていることが確認できます。[イベントプロシージャ]とはイベントが発生した際にVBA(プログラム)が処理されることを示しています。
イベントとは何かの事象が発生した時を示しており、そのイベントが「フォーマット時」となります。「フォーマット時」とはレポートを画面に表記する時といった意味合いになります。
さらに、下図の通り、プロパティ内の「…」をクリックするVBAエディタが表示されます。つまり、レポートの詳細セクションを表記する際に、下記のプログラムが処理をされることになります。
下図はVBAエディタが表示されたところです。
本イベントの処理は、
Private Sub Detail_Format(Cancel as Integer,FormatCount as Integer)
という部分から
End Sub
までが該当します。
ここでは、詳細なプログラムの内容については説明を行いませんが、下図の通り処理の最後の部分で画面の項目に値を代入しています。
処理の
Me![_Address_sub1] = Trim(Me![_Address_sub1])
の部分でMe![_Address_sub1]は、下図のテキストボックスを指しています。
レポート「顧客管理DM送付先」のデザインビューを確認します。下図の通り、デザインビュー内の右端部分の住所欄を選択して、プロパティシートを確認すると名前欄に
「_Address_sub1」
と表記されており、この部分がプログラム内のMe![_Address_sub1]に該当します。
つまりは、データをレポートに出力する方法としては、顧客名欄のようにクエリのある項目の値をプロパティシートのコントロール欄で直接に指定する方法と、デザインビュー上は「非連結」として、プログラム処理内でデータを表記させる方法とがあるということです。
単純にデータを表示させるだけなら、プロパティシートのコントロール欄を使ったクエリとリンクさせるのがよいですが、より細かな処理を行ってやろうとするとプログラムを使用する必要が出てきます。
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