EXCEL、VBAプログラミング入門16~ステップ実行~第1回目

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今回は、EXCEL、VBAプログラミングの第16回目でステップ実行について説明をします。

今回は、以下のことについて解説を行っています。
1)はじめに
2)ブレークポイントの設定
3)イミディエイトを使って値を確認する

1)はじめに
これまでの解説で下図の計算機システムに関して、「+」ボタンが押された時の処理について解説をしました。

図1.計算機システム

今回は、実際の稼働状況をステップ実行という機能を使って確認していきます。まずは、VBAのプログラムコードを表示します。下図の通り、上部の「開発」タグから「デザインモード」を選択します。選択すると、下図の通り「デザインモード」欄がグレーになります。その後、「+」ボタンを選択し、マウスの右ボタンをクリックしてメニューを表示し、「コードの表示」を選択します。

図2.コードの表示

2)ブレークポイントの設定
下図の右側に表示されている通り、Visual Basic エディターが起動します。Visual Basic エディターでブレークポイントを設定します。ブレークポイントとは、処理を一旦、中断するポイントです。

プログラムは通常は、当たり前かもしれませんが処理がそのまま流れてしまいます。そうなると、プログラムが本来意図しない結果となってしまった場合に、それがどこで間違ったのかが分かりません。

そこで、意図しない結果が出た原因を探ったり、そもそも他者が作ったプログラムであれば、どのように稼働するかを確認するために、ブレークポイントを設定し、一旦、処理をストップして、そこからステップ実行などを使ってプログラムの稼働状況などを確認していく訳です。

ブレークポイントを設定するには、下図の通り、Visual Basic エディターでストップした行の左側の灰色の部分をクリックします。すると、茶色の丸が表示されます。これがブレークポイントとなります。

図3.ブレークポイントの設定

ちなみに、設定していたブレークポイントを解除するには、茶色の丸が表示されている箇所をもう一度、クリックすると茶色の丸が消えてブレークポイントが解除されます。

それでは、計算機システムを稼働してみます。前述の説明通り、「図3.ブレークポイントの設定」の左側のように「デザインモード」が選択されている状態では「+」ボタンを押しても反応しませんので、「デザインモード」をもう一度選択し「図1.計算機システム」の通り、「デザインモード」が選択されていない状態にします。

「図1.計算機システム」の画面で、「10+」とボタンを押します。「+」ボタンを押した時に「図3.ブレークポイントの設定」の右側の「足算_Click」処理が稼働して、下図の通り、ブレークポイントで処理がストップします。

図4.ブレークポイントでストップ

現在の処理が行われている箇所は黄色でマークされた箇所です。

ブレークポイントを設定した箇所から、1行ずつ処理をしていきます。1行ずつ処理をするにはVisual Basicエディターで下図の通り、メニューの「デバッグ」から「ステップイン」を選択します。

図5.ステップイン

上部の右側に表示されているものがショートカットキーになります。メニューから毎回選択しなくても、「F8」キーを押すことでステップイン(ステップ実行)が可能です。

ステップインによって、プログラムを1行ずつ実行することが可能です。

「図4.ブレークポイントでストップ」の状態から、「F8」キーを押すと次の処理に移ります。

図6.ステップ実行の様子

上図の通り
Function 四則演算(演算子 As String)
に処理が移っていることが確認できます。

また、上図の演算子にカーソルを合わせると「演算子」変数に「足算」という文字が入っていることが確認出来ます。

「F8」キーを押して次に処理を進めると
If 表示モード = “結果” Or 表示モード = “記録” Then
の部分で「表示モード」変数には「入力」という文字が入っているので、IF文の条件式は成り立たずに
End If
まで処理が飛ぶことも確認できます。

3)イミディエイトを使って値を確認する
ステップ実行を進めていきます。下図の通り、イミディエイト欄に
?  Worksheets(“sheet1”).Range(“b3”).Value
と入力して改行をすることによっても、変数の値が確認できます。

図7.イミディエイト

このようにステップ実行を行うことにより、実際にどのようにプログラムが稼働しているかが確認できます。


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