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今回は、EXCEL、VBAプログラミングの第17回目で計算ボタン処理について説明をする第1回目です。
今回は、以下のことについて解説を行っています。
1)はじめに
2)「計算」ボタン処理について
1)はじめに
前回の説明で下図の計算機システムにおいて「+」ボタン処理について説明を行いました。
図1.計算機システム
図1の「÷」「×」「-」は下図の通り「+」ボタン処理とほぼ同じ処理を行っています。処理の内容については下図の通りです。
図2.各演算処理
ちなみに「÷」ボタンが押された際には図2の割算_Click()が実行され、
「×」ボタンが押された際には掛算_Click()が実行され、
「-」ボタンが押された際には引算_Click()が実行されます。
また、各処理では「四則演算」関数を呼び出しています。「四則演算」関数処理についてはすでに解説を行っていますので、その部分については省略します。
2)「計算」ボタン処理について
今回は、「計算」ボタンについて解説を行います。「計算」ボタンの機能は電卓でいうところの「=」ボタンの機能と同様です。つまり、「10+20」と入力後に「計算」ボタンを押すと、「30」と表示されます。
「計算」ボタンのプログラムの内容を確認します。
下図の通り、「開発」タグのデザインモードを選択し、「計算」ボタンを選択後にマウスの右クリックでメニューを表示し、「コードの表示」を選択します。
図3.コードの表示
下図の通り、「計算_Click」処理欄にカーソルが移ります。つまり、「計算」ボタンをクリックすると「計算_Click」処理が行われます。
図4.「計算_Click」処理
「足算_Click」処理のプログラムの内容を確認すると
Call 四則演算(“足算”)
となっていて、四則演算関数を呼び出しています。
つまり、これまでに説明を行ってきた「足算_Click」処理と構造的には同じ処理となります。
プログラムを作成する際に注意する点としては、図1の計算機システムにて「1」「0」「+」「2」「0」と入力後に「計算」ボタンを押した際に、「1」「0」を「10」と認識し、同様に「2」「0」を「20」と認識しなければなりません。また、直前に押したものではなく、以前に入力された「+」ボタンを記憶しておき、「計算」ボタンを押した際に足算の演算をしなればなりません。
下図の通り「四則演算」処理において
前の演算子 = 演算子
によって演算子の値を「前の演算子」にセットしています。
図5.「四則演算」処理
つまり、「÷」「×」「-」「+」ボタンが押された際には、「四則演算」処理が呼び出されて、その演算子の値が「前の演算子」に代入される訳です。
そのため、その後に「計算」ボタンを押した時には
Call 四則演算(“前の演算子”)
によって、直前に呼び出された四則演算の内容による処理が行われる訳です。
この「計算」ボタン処理は、処理全体としてはいきなりこのボタンが押される訳ではありません。ですから、プログラムを解析していくにあたり、この部分のみを見ていても処理内容がピンと来ません。
また、本計算機システムのようにwindows上で動くシステムは、各ボタンに処理を埋め込むようになっていますので、「計算_Click」処理が行われるにあたり、どのようなオペレーションの過程を経てこのボタンが押されるのかは、プログラムを見ていても分かりません。
つまり、プログラムを解析するにはプログラムの内容だけを確認しても処理の内容はわかりませんので、概ねどのようにシステムが稼働されるのかという機能の概要や操作の手順などを念頭に置きながら、プログラムの内容を見ていく必要があります。
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